
750億円は夢の数字
しかし、夢がなければ 誇りも自信も持てはしない
「昨今の好業績は運が味方してくれた。フォローの風が吹いてくれたおかげと思っています。ただ、ひとついえるとしたら、私は社員たちと“気が合う”んですよね。『こんなことをやろう!』という私の言葉に、みんながしっかりと耳を傾けてくれて、気持ちをひとつにしてくれる。それが何より成長を支える力になっているのでしょう」
現在の好業績の背景には、好きなことを思いのままにやってこられた、作田社長をはじめとする従業員の経験と、それを支え、かつみんなの心をひとつに結ぶオムロンの社風があるということだろう。
オムロンは、2001年にその後10年間のオムロン“ありたい姿”および“そこに至る経営施策の基本方針”を示した長期経営構想「グランドデザイン2010(GD2010)」を制定した。現在は、10年間を3つのステージに分けたなかの第2ステージにあり、「収益と成長のバランス」をテーマに活動を展開している。
第2ステージの最終年度である2007年度の業績目標は、連結売上高8000億円、同営業利益750億円。
「当初、部門ごとの目標を積み上げていくと、営業利益は750億円にやや届かなかったんです。最終ゴールではない一通過点であるなら、750億円に達しなくても増益になればそれでもいいのかもしれない。しかし、私は750億円にこだわりたかった。第2ステージスタートの頃から言い続けていた私たちにとって、いわば750億円は“夢”の数字です。個人も会社も持続的に成長するためには『夢・誇り・自信』の3つが揃わなければなりません。だからこそ、夢を持つことは何より重要なんです。そして、夢を持っているということを自らの誇りとし、その夢を実現することで自信を身につけていく。ちょっと無理そうな数字、夢の数字を計画にあげたのも、そういう思いがあったからなんです」
経営で一番大切なのは、社員の幸せだという作田社長らしさは、こうした経営計画の策定にも垣間見える。実に魅力的な経営者である。
(IRマガジンvol.78 2007年夏号)







