
「われわれの生活の向上」 が先にあげられた社憲。 正直でいいなぁと思った
現実的な理由による進学だったが、結果的に就職の動機は、創業者の言葉・理念にひかれたユニークなものとなった。
「当時は、立石電機(現・オムロン)という社名も知りませんでした。それがたまたま就職ガイドブックで見かけた立石一真の『適者生存の法則』という言葉が、どうにも気になって……」
意味を尋ねるために本社まで出かけていった。
その折に聞いたことは、会社が大きいから生き残るというのは不遜である。大きくなれば規模に頼る経営をするようになり、社会を見なくなる。オムロンはソーシャルニーズをいかに具現化していくかを、会社を発展させる原動力としている、ということだった。
「特に、『われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう』という社憲が気に入った。『われわれの生活』が先に来ているのが正直でいいなぁと思ったんです」
こんな理念を掲げている会社の中身が、本当はどうなっているのか知りたい。オムロンに根づいているであろう社風に対する好奇心が、作田社長の背中を押した。







