
「新しい時代は新しい人に任せる」 変革を担った社長就任
2006年度の決算で、3期連続の最高益更新を果たした旭化成。驚異的な成長の発端となったのは、2003年度にスタートした中期経営計画「ISHIN-05」である。
旭化成はこの計画で、バブル経済崩壊以降取り組んできた事業の選択と集中を終え、強い事業をより強くする戦略への転換を進めてきた。そして、目に見える改革のひとつとして、純粋持株会社のもとで全事業を分社化する分社・持株会社制への移行を果たした。
それは当時の旭化成にとって、多角化企業の経営を、激しいグローバル競争の時代に合った経営スタイルへと変革することで、経営の舵を大きく切る大胆な改革であった。前任のトップは、その改革の舵取りの任を、新たな人材にゆだねることを決意。現社長・蛭田史郎氏に、その白羽の矢を立てたのである。
新社長内定時、前社長の山本一元氏は蛭田社長のことを、こう評した。
「物事を見る目線が高い。課題に真正面から取り組み、妥協しない。何より将来に対する熱い志がある。これは、トップリーダーにとって不可欠な要素である」と。
その柔和な表情からは想像がつかない。しかし、その生い立ちと社会人としてのキャリアからは、山本氏が語るような一面が、確かにうかがえてくる。







