![特別企画 中期経営計画により総合力を結集
「点から面へ」を基本方針にさらなる変革を目指す
[4631]DIC株式会社(旧・大日本インキ化学工業株式会社)](images/vol88/4631_01.jpg)
世界60カ国以上で200社を超える関係会社*を有し、印刷インキで世界のトップシェアを誇るDIC(ディーアイシー)。創業100周年を経て、今新たな一歩を踏み出そうとしている。
目指すは、多様な製品を活かしたソリューション提案による連結売上高営業利益率10%の早期達成だ。
* 2009年3月末現在
100年の伝統が築き上げた
トップシェアとネットワーク
DICは、1908年に印刷インキの製造および販売会社として創業し、今日に至るまで、印刷インキの原料である有機顔料と合成樹脂をベースに機能製品、電子情報材料など、広範な産業分野に製品を提供してきた。特に、主力製品である印刷インキは約30%、有機顔料は約25%という世界トップシェア(DIC調べ)を誇り、現在も安定した経営基盤の礎となっている。
こうした実績は、たった4人でスタートした創業期から、「後発だからこそ他社がやらない、できないことに挑戦しよう」と発揮してきたチャレンジ精神のたまもの。そして、その伝統が現在に至るまで、すべてのDIC社員に脈々と受け継がれてきたからこそ築きえたものといえる。
その一例として今も語り継がれているのが、いち早い国際化と欧米企業の大型買収である。創業してまだ間もない19年に中国への進出を決断し、漢口の商社と特約店契約を結んだ。また、50年代には合成樹脂の自社生産を目指し、米国の有力合成樹脂メーカーであるライヒホールド・ケミカルズ社と合弁会社を設立。また、インキの品質の飛躍的向上を目指し、米国の有力インキメーカーであるサンケミカル社と技術提携。その後も、欧米の有力企業をM&Aにより取得することなどによって、着実に成長の軌跡を描いてきた。
現在の多岐にわたる取扱製品と、60カ国以上にわたるグローバルネットワークは、こうした歴史と伝統によって築かれてきたものであり、そのチャレンジ精神は今後の大きな変革のなかにあっても、決して変わらないものとして引き継がれていくはずだ。
世界トップクラスを誇る
合成樹脂設計力が成長の鍵
むろん、現在のDICを築き上げてきたのは、強靱なチャレンジ精神だけではない。旺盛な研究開発投資によって培ってきた技術力こそが、グローバルメーカーの根幹を支えている。
例えば、印刷インキは合成樹脂のなかに有機顔料を均一に行き渡らせたものだが、この「分散」といわれる技術は、液晶カラーフィルターやインクジェットインキなどデジタル製品の開発をもたらした。
また、「合成」と呼ばれる技術は、複数の物質を反応させて新機能、高付加価値を持つ別の物質を創り出す。世界トップクラスの「合成」樹脂設計力が、現在の事業の多様性を生み出した源だ。あらゆる素材の耐腐食性、耐熱性、絶縁性、耐久性、高級化などを表面コーティングや素材間の接着・混合成形等によって発揮、さまざまな加工製品を世に送り出すことに貢献してきた。安定と成長という2世紀目に突入したDICの未来を支える大きな原動力だ。
DICは、このような合成樹脂設計力に代表されるコア技術の融合によって開発した高機能製品を、印刷、自動車、エレクトロニクス、住宅建築、食品、繊維などの広範な産業分野に提供している。
DICの成長を担う差別化製品に注目!
合成樹脂 自動車では塗料や人工皮革シート、住宅では断熱材やバスタブ、エレクトロニクス分野では配線基板や筐体など、さまざまな産業の中間材として多種多様な製品が活躍している。
パッケージ材 紙やプラスチック袋を彩るグラビアインキ、簡単に剥がせるイージーピールフィルム、飲料缶の内外面インキなど。景気の変動を受けにくく、安定した需要がある。
光ディスクコーティング材 CD、DVD、ブルーレイなどの光ディスク貼り合わせ用の接着剤、表面コーティング剤としてUV硬化型樹脂などが使われており、世界のリーディングポジションにある分野。今後も一層の性能高度化を図る。
ポリフェニレン・サルファイド (PPS)樹脂 優れた耐熱性と成形適性を持つ高機能樹脂として、金属からの代替を中心にその用途が拡大している。特にハイブリッドカーの普及によっても、需要が増加している。
工業用粘着テープ テレビや携帯電話などの部品接合に使われており、家電製品やOA機器の高機能化・小型化・薄型化に貢献。東アジアに投資を拡大し、需要の増大に対応していく。



