4期連続増収増益に満足せず
事業構造の大転換で飛躍を目指す
株式会社オーハシテクニカ[7628] 代表取締役社長 前川 富義
自動車および情報通信機器に使用される要素部品のファブレス企業(生産設備を持たない製造企業)として、グローバルに活躍してきたオーハシテクニカ。しかし2007年4月には、国内の製造会社をグループに加え、創業以来の事業構造を大きく転換した。50年の歴史を礎に、大きく舵を切った新社長に、その意図と展望を聞く。

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株式会社オーハシテクニカ
代表取締役社長
前川 富義
1949年生まれ。68年、大橋商事(株)(現(株)オーハシテクニカ)入社。2001年11月取締役海外事業部長、2006年4月常務取締役海外事業部長、2007年6月より現職。
製造会社のM&Aにより、ファブレス企業からの脱皮を図られました。この事業構造の大転換の意図はどこにあるのでしょうか。
当社は主に自動車産業と情報通信産業に要素部品を供給していますが、自動車業界を中心に、生産体制の海外シフトが以前にも増して進んでいます。
そのため、サプライヤーは質・量・コストのすべての面において、優れたものをグローバルに供給する能力が求められるようになってきています。
ファブレスを特徴としてきた当社も、従来の開発提案力に加え、自社に開発・生産機能を有する企業への脱皮を図る必要がありました。特に、海外事業の拡大には現地の生産子会社に対する生産技術を中心としたバックアップ体制の構築が必要であり、ファブレスではそのノウハウの移転は難しいと考え、国内において製造会社を保有することとしました。
さらに、新会社が保有する高度な精密冷間鍛造技術は、今後、国内外の自動車関連市場を中心として新たな業績拡大に寄与することが期待できます。つまり、今後は新しいグローバルマーケットの開拓に積極的に取り組める体制が整ったわけです。
確かに、50年以上も貫いてきた「生産設備を持たない製造型のファブレス企業」から、「開発提案型企業+強みに特化したメーカー」へと脱皮するわけですから、非常に大きな転換を迎えたといえます。しかし、ここで大転換に踏み切らなければ、当社の次の50年はありません。次代を切り開くためにも、今こそしなければならない決断でした。今回、経営陣も刷新しましたが、そうした意気込みのあらわれといえます。
新社長としてのミッションも、この事業転換を成功に導くこととなりますね。
そのとおりです。私自身、1992年から米国の販売子会社の社長を務め、96年からは米国の製造会社の社長も兼任。さらに今回社長に就任するまでは、海外事業部長として、世界のマーケットを見てきました。
特に、米国の製造会社においては、お客さまのニーズが、日に日に高度かつ多様になっていくことを実感していました。現地では、それに必死に応えてきたわけですが、いかんせん規模の面、そして生産技術の面で、十分な体制が整っていませんでした。
そこで私個人としても、当時から、いずれは国内にも高度な技術と相応の生産規模を備えた製造子会社を持つべきではないかと考えていました。それが今回のM&A、そして事業形態の大転換へとつながったわけです。
つまり、グローバルにシフトするお客さまニーズの変化を実感しているだけに、今回の取り組みに対する私自身の意欲は人一倍大きいといえます。もちろん、全経営陣はじめ、全社的にも高い使命感を持って取り組んでいます。



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