![株式会社UBIC(ユービック)[2158] 守本 正宏 代表取締役社長](../images/vol090/2158_name_2.gif)
経営統合のみならず、PL(製造物責任)問題、特許侵害訴訟、粉飾決算など不正会計調査も含めた米国での法的手続きは、この証拠開示作業がほとんどすべてを占め、勝敗を決めるといっても過言ではない。
守本 最近の企業は国際競争のなかでコスト削減を求められており、ディスカバリに備える作業を社内で行う需要が高まっています。特に、企業内のITシステムが肥大化し、日々のデータ管理が難しくなっている現状から、電子情報を開示する「Eディスカバリ」を内製できるシステムへの期待が高まっています。
こうしたニーズに応えるのが、2009年12月にリリースした当社の電子証拠開示支援システム「Lit i View(リット アイ ビュー)」。低コストで、機密性を保持したまま、国際訴訟に対し最適化された情報開示を実現するソフトウエアです。 「Lit i View」は、情報開示に必要のない作業を徹底的に削減することで、Eディスカバリに必要な費用を10分の1に圧縮します。
さらに、日本語・韓国語・中国語などの多言語に対応しているため、これら言語を含む電子文書であっても、正確に検索する。アジア各地に拠点を持つグローバル企業の強力な支援システムであり、米国の競合会社にない当社の優位性となります。
同社の2010年3月期業績は連結売上高945百万円(前期比6.9%減)、同営業損失188百万円となった。今後は「Lit i View」の販売を軸に成長路線へ順調に復帰を図るとし、2011年3月期に通期での増収・黒字転換を見込んでいる。
世界における電子証拠開示ソフトウエア市場
※クリックで画像拡大
守本 2010年3月期は、米国大手法律事務所で電子証拠開示が必要な大型訴訟件数が減少したことにより、訴訟支援サービス事業の売り上げが減少しました。しかし現在、国際的な知的財産訴訟や、監査案件の増加などにより業界は需要回復の傾向にあります。
「Lit i View」は、世界最大の市場である米国での販売を拡大、現地子会社の経営体制強化により、日本企業の在米子会社や米国法律事務所へのアプローチを図ります。さらに香港・韓国の現地法人を通して、アジア企業への営業活動にも注力していきます。また、クラウド・コンピューティングへの対応も視野にバージョンアップを進めるほか、ライセンスの不正使用監視など、さまざまなニーズの可能性も探っており、今後の成長が大いに期待できます。
このビジネスの出発点は、防衛大時代に学んだ「ダメージコントロール」、いかに被害を少なくし戦闘能力を持続させるかという考え方を、ボーダーレスに躍進する日本企業の支援に活かしたいという思いでした。そして当社は今、第2創業期を迎えています。「戦略予防法務」というコンセプトを軸に、「Lit i View」によるインフラ整備を提供することで、アジア企業のビジネスを支え、さらなる成長を図ります。
(IRマガジンvol.90 2010年夏号)






