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過去の値動きといった株価データのパターンを基に、未来の株価などを分析する手法がテクニカル分析だ。景気などの経済状況と企業の財務体質や経営状況といったファンダメンタルズの変化と合わせて見ることはもちろんだが、どんな特徴を持ったテクニカル分析の手法を用いるのかも重要なポイントになる。
第4回は、前回まで解説したローソク足チャートとともにテクニカル分析の代表格である移動平均線について解説する。
移動平均線は、現在では、プロの機関投資家から個人投資家に至るまで幅広く活用されている、非常にポピュラーな分析手法だ。このチャートは株価が「高い・安い」のブレをならして滑らかにし、価格動向を分析しやすくするためのもので、アメリカの著名チャーチストJ.E.グランビルの投資法則によって急速に普及した。
移動平均は、平均をとる期間を徐々にずらして計算する方法で、例えば5日移動平均株価は、当日から4日前までの5営業日間の株価を合計し、用いた日数である5で割る。25日移動平均株価であれば、当日を含めた25営業日間の株価を合計し、25で割ればよい。
1日経過すると、その日の株価が組み入れられ、前日の計算に用いられた最も古い株価(5日移動平均株価の場合は5日前の株価)が計算対象から除外される。
この株価の移動平均を結んだものが移動平均線である。期間に応じた株価の動きを表すため、長期的な動きを知りたい場合は長期の移動平均線を用いる。よく用いられる移動平均線の期間は、日足の場合だと5日、25日、80日など、週足の場合は13週、26週などである。また、一般的にはそれぞれの終値が計算値とされている。
■図1 移動平均線の動きでトレンドを探る

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移動平均線が上昇している場合、株価は上昇傾向(上昇トレンド)にあり、逆に下落している場合、株価は下落傾向(下落トレンド)にあると考える。
図1の5日移動平均線は、(ア)、(ウ)の局面では下落傾向に、(イ)の局面では上昇傾向にある。つまり、5日間という短期的な観点からは(ア)、(ウ)の局面では株価は下落傾向にあり、(イ)の局面では株価は上昇傾向にあったと考えることができる。
一方、25日移動平均のチャートからは、(ア)〜(ウ)の局面で株価は下落傾向にあったと見ることができる。
図2は、移動平均線の方向転換を図示したもの。左の図では下落していた移動平均線が一転して上昇に変わったことを、右の図では上昇していた移動平均線が下落に転じたことを示している。このように、移動平均線が下落から上昇へ転じる場合、あるいは上昇から下落へ転じる場合は、株価の方向性(トレンド)が転換したと考えることができる。
これを踏まえて、次に図3を見てみると、5日移動平均線が、(1)と(3)において上昇から下落に転じ、(2)と(4)においては下落から上昇に転じている。このような場合は、(1)と(3)では短期(5日)的なトレンドが下落に転じて、(2)と(4)では短期的なトレンドが上昇に転じたと考える。
一方、25日分の移動平均を表した25日移動平均線のグラフを見てみると、滑らかに下降直線を描いている。ここから、25日という期間ではほぼ一貫して下落トレンドにあったと考えることができる。このように計算対象とする期間をどれくらいにするかによって、示されるトレンドが異なってくるのも、移動平均線の特徴であるとされている。
(IRマガジン ウエブオリジナル企画 2008年夏号)








